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段取りのコツ、これまでの4回のお話でうまく伝わっているでしょうか? ゴールをしっかり見通し、to doの期限を自分で決めて取り組む。達成の充実感は、次の段取りへのモチベーションとなり、すべてがよい連鎖で動きはじめるはずです。 今回は、「段取り」のコツがわかりかけた段階で注意するべき「PDCA」、さらに「HMFIT」(ヒト、モノ、カネ、情報、時間)についての考え方を見直していきましょう!
PDCAはとにかく回転率を高める
ビジネスパーソンであればPDCAという言葉を聞いたことがない人はいないのではないでしょうか。Plan(目標設定と計画)、Do(実行)、Check(測定と評価)、Ac t(改善)、この4つの行動(PDCAサイクル)を繰り返し回すことによって、効率良く成果に至ることができると言われています。
ただ世界的に見ると、日本人は行動が遅く、その原因にPDCAがあるとも言われています。なぜならば、きちんとしたPlanがないとDoしないからです。「Plan」、つまり行動する前に「いつまでに、何を、どれだけ、どうやってやるか」を明確にします。
このしっかりとしたPlanを作るために「ああでもない、こうでもない」とあれこれ時間をかけすぎて、Doまでの道のりが長くなってしまいます。欧米の企業では、「やってみないとわからない」という考えが基準となっているので、見切り発車が当たり前のように行われています。
これは、チャップリンのこの名言に集約されているように感じます。
Imagination means nothing without doing.
(行動を伴わない想像力は、何の意味も持たない)
「段取り」というのはPDCAでいうところのPにあたります。しかし、Planで止まってしまったら、確かになんの成果も生みません。ダイエットを例にとってみたらわかりやすいですが、ネットや本でいろんな方法を知り、緻密な計画を立てたとしても、実行しなければ痩せることは絶対にあり得ませんよね。PDCAは大切ですが、「完璧なPlanはない」ということを常に念頭に置いておくことではないでしょうか。
「やってみなはれ。やらなわからしまへんで」
とはサントリー創業者の鳥井信治郎が残した名言ですが、本当にやってみないとわからないことだらけです。行動するために考えるより、考えるために行動することが大切です。ですから、段取りをする上でも、長距離走をするイメージより、短距離走をたくさん繰り返すようなイメージがいいのではないかと思うのです。
そうすることで、PDCAの回転率を高めながらゴールまで向かうことができるようになります。
行動をすることで何かしらの成果が返ってきます。うまくいく場合もあれば、うまくいかない場合もあるでしょう。しかし、大事なのが次の「Check」。今進んでいる方向性がそれで大丈夫なのかを確認するために極めて重要なステップです。
「この方向性で進めていって、本当に期限までに達成できるか」を途中で確認できるようにしておかないと、方向性がずれたまま進行してしまっていたら、後で修正することが難しくなってしまいますし、期限までに間に合わない可能性も出てきます。
2ヵ月で5キロダイエットするぞ、と思っても、毎日体重を測らないと、今の方法で順調に痩せられるかを判断できませんよね。効果測定をすることで、うまくいくやり方をさらに応用したり、ダメなやり方を改善することもできます。ですから、できるだけこのチェックのプロセスには数字など具体的 にわかる基準を取り入れましょう。 そのチェックを経て、いまのやり方で目す時期までに目標を達成することができるのかを現実的に考え、難しそうであれば「改善」をして、次のサイクルに入っていきます。
このように回転率を意識しながら「PDCAサイクル」を回すことを前提にして段取りを組めば、確実にゴールへの道のりを進むことができるようになります。
~Follow the right path~ 方向性を確認しよう
リソースを把握して、活用する
段取りとは、目指すべきゴールを決めて、そこに自力で懸命に突き進むことではありません。そこに向かって行くために、どういうリソースを活用するかということをまずは把握しなければなりません。