非常識を恐れない。
いきなり役員に直談判するなんて非常識だ、と思った方もいらっしゃるかもしれません。
でも、僕からすると、どうしてみんなやらないのか、と思います。
「やってはいけない」というルールが明確にあったり、何かの問題を引き起こすようなことになるのなら別ですが、そうでなければやったほうがいいのではないでしょうか。
仮にダメだったとしても、だったらどうしてダメなのか、と僕は考えてアクションを起こしていたと思います。
やりたいことを実現したいのなら、なんでもやらないといけない、と思っているからです。
そんなの常識に反している、と言う人もいますが、では、その常識というのは、いったいどこからきているのでしょうか。
本当に、常識なのでしょうか。
振り返れば、ドイツに住んでいたときも、アイルランドに留学したときも、僕がそこで学んできたのは、日本では常識だと考えていたことが、実は世界から見ると非常識、ということでした。
日本の常識だって、時代とともに変化していったものがあります。常識というものは、危険な概念なのだ、ということを僕は身をもって実感していました。
だから、役員に直談判に行くことも、まったく気にならなかったのです。
まわりがどう感じようが、問われるのは自分自身です。自分が心地よくない、こうしたい、と思うのであれば、動いてみればいいのです。
広告賞への応募、さらにはコピーライターになるべく役員に直談判に行くなど、僕がやってきたことは、多少大胆なことだったかもしれません。
でも、それまでにも、高校留年を覚悟してドイツに行ったり、大学の途中でアイルランドに行ったり、考えてみれば、きちんと考えもせずに行動するのが、僕のスタイルでした。後のことは考えず、とにかく踏み出してしまう。
それを後押ししてくれた、僕の大好きな言葉があります。
「見るまえに跳べ」
これは、大江健三郎さんの小説のタイトルです。アイルランドで日本の小説にはまって読んでいたときに、たまたま出会った言葉でした。
言葉を換えれば、勢いで動いて、後から考える。そんな生き方をしていたのですが、結果的には、それがいい方向に働いたことが多かった。
以来、思ったらとりあえずやってみる、を、僕は改めて自分のスタイルにしようと思ったのです。
あれこれ考えず、こうだと思ったらまずはやってみる。戦略は後で考えればいい。
やりたいと思ったことは、思い切ってやってみたほうがいいのです。そうすれば、なんとかなる。
もっと言えば、なんとかなるようにやればいい。どう実現すればいいかを、考えればいいのです。
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