アマテラス、ツクヨミ、スサノオの誕生
イザナキ、イザナミの二柱の神は 、海原を生み、川を生み、山を生み、次に、木の祖先のククノチ(句句廼馳)を生み、草の祖先のカヤノヒメ(草野姫)を生みました。別名はノツチ(野槌)です。
二柱の神は相談しました。
「大八洲国(おおやしまのくに※前回参照)と山川草木を生んだうえは、天下の君主となる者を生むべきだろう」
二柱の神は協力して日の神を生みました。オオヒルメノムチ(大日孁貴)またの名を、アマテラス(天照大神/あまてらすおおみかみ)ともアマテラスオオヒルメ(天照大日孁尊/あまてらすおおひるめのみこと)ともいいます。
この御子は身体が光り輝いていて、天地四方を照らしました。二柱の神は、
「今までたくさんの御子を生んだけれど、こんなに霊妙(れいみょう)な御子は初めてだ。この国に長く留めず、早く天上に送って天上のことを教えよう」
と喜びました。そのころは、天と地の間はまだそんなに離れていませんでした。それで、二柱の神は、碬馭盧島(おのごろしま)に立てた柱を辿って、日の御子を天に差し上げました。
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