アイドルモチーフではないのにアイドルを感じさせる彼女
『ゴッドタン 芸人マジ歌選手権』、テレビ東京系のバラエティ番組『ゴッドタン』の人気企画で、例年、年始の特番として放送されていましたが、今回は暮れも押し迫った12月28日に放送されました。もはや恒例となっているのが、マジ歌シンガーたちのリーダーでありトップバッターを務めているバナナマン・日村勇紀さん扮するヒム子です。
この企画において絶対的なアイドルとして君臨している彼女ですが、ヒム子になってからアイドルをモチーフにしているのは、実は最初の三年だけなことに皆さんお気づきでしょうか。はじめこそ「ヒム子ーズ」「ヒム子組.com」というグループアイドルのメンバーとして歌って踊ってきましたが、その後は「水曜日のヒムアイ」「ヒムラー」と出世魚の如く進化し、シンゴジラやTik Tokといったその年の世相をガンガンに反映するスタイルになっていきました。
私は「ヒム子組.com」から振付を担当していて、おそらく最初はアイドルの振付師として白羽の矢が立ったのだと思いますが、最近は年末が近付くとその年のトレンドのダンスを勉強して、ヒム子に備えるようになりました。今年は無事ヤマ勘が的中し、「Tik Tok予習しておいて良かった……」と胸を撫で下ろしていたところです。
しかしどんなにモチーフがアイドルでなくなったとしても、ヒム子にはアイドルダンスの時と同じ感覚で振付を作っています。なぜならそれは、彼女の中に圧倒的にアイドル性が宿っているからなのです。