前回の「5歳の娘が描いた"真っ黒な人"の正体は…」を読んでいただければわかる通り、うちの娘は家族の絵にゾンビを描いてしまうほどのゾンビフリークだ。
いや、本人は「ゾンビなんて大っ嫌い!ゾンビ怖い!」と言っているのだが、1日5回は「ゾンビ」という単語が飛び出すその口で何を言っているんだという感じである。
娘のゾンビ好きに気付いたのは、今年のお正月のことだった。
僕らは家族3人で初詣に行き、お参りを済ませたあと今年の干支守りでも買おうかという話になった。 そこで娘の干支をド忘れしてしまった僕は、「あれ?娘ちゃんの干支って何だったっけ?」と本人に聞いてみた。 すると娘は一切の迷いなく、笑顔でこう言った。
「ゾンビ!」
ゾンビなんて干支があってたまるか。 いつから十二支は子・丑・寅・卯・辰・ゾンビ・巳・午・未・申・酉・戌・亥になったんだ。ゾンビ年生まれの子供たち泣くだろ。
それからというもの、娘との会話には度々ゾンビが登場するようになった。
「こら!悪いことしたらちゃんと謝らないとダメでしょ?」
「…悪い子はゾンビに連れていかれるから?」
「ゾンビにそんななまはげみたいな行動理念は無い」
「パパ、海の向こうには何があるの?」
「外国があるよ。アメリカとか」
「アメリカ!?ゾンビの本場の!?」
「ゾンビを特産物みたいに言うな」
「くそっ!パーティはおあずけだぜ!ゾンビから逃げ切るまではな!」
「娘ちゃん、シルバニアファミリーで遊ぶならもうちょっとファンシーな設定にしなさい」
もうホント、うんざりするくらい会話の中にゾンビが登場する。
何が怖いって、今この記事を書いてる僕の後ろで「変~身!ゾンビ!」と娘が叫んでいることだ。
変身したいならプリキュアなり仮面ライダーを目指せ。っていうかゾンビになるなら変身じゃないだろ、死亡だそれは。
誰かにこの話をすると大抵、「親がゾンビの映画とか観てるから影響受けたんじゃないの?」なんて返される。
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