ボーナスはもやは絶滅危惧種
先日、家電量販店に行ったときのことだ。
店の中に、「冬のボーナス一括払い!」という垂れ幕がたくさん下がっているのを見て、なんとも言えない違和感を覚えた。
「『ボーナス』って言葉、いまだにあったんだな……」
長らく不況続きだった日本企業のうち、毎年「ボーナス」を支給している企業はいったい何パーセントくらいあるのだろうか。
このご時世でボーナスをもらえるのは、公務員か一部上場企業くらいではないだろうか。
日本企業の多くに、「年俸制」という企業に好都合な給与体系が導入されてからというもの、「ボーナス」はもはや絶滅危惧種のようになってしまった。
それに、そもそもボーナスは、業績が良いから支給されるのであって、業績が悪ければカットされてしまう。つまり、昨年もらえたからといって、今年も必ずもらえるとは限らないわけだ。
しかし、そんな都合はおかまいなしに、ボーナスをあてにした支払い方法はたくさん存在している。
住宅ローンやマイカーローン。
ローンを組んで大きな買い物をするときは、必ずボーナス期はふだん以上の支払額が設定されている。
家電量販店やデパートなどでもボーナスを当て込んだ広告をいたるところで見かける。
「もしボーナスが出なかったら、みんなどうするつもりなんだろう?」
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