前回のコラムでは、多国籍な職場では、怒る場合にもお作法があるんですよ、というのをご紹介しました。怒っても逆ギレしたり恫喝するのは野蛮人です。ワタクシの個人的な見解や、友人知人の意見を参照しますと、特に西欧州はこれに凄く気を使っている気がします。北米や南米、東アジアに比べて、できる限り、演繹的に物を伝えようとする人が少なくないのが原因なのかなあと思いますが。
一方で、例えば私の友人の経験では、エジプトやシリアだと上司や同僚にかなりきついことを言われてびっくりした、なんてこともあります。文化が違うと怒り方も働き方も随分と違うものです。
さて、シャラップ上田様の案件をしつこく引用させていただいておりますが(すみません、ネタの宝庫なもので)どうしたら良かったかということであります。Wirelesswireのブログの方でも書きましたが、「あなた様の意見には賛成しかねます」と反対を表明して、淡々となぜか、の論拠を示せば良かったわけです。この「まずは自分の意見を明確に表明し」、次に「論拠を淡々と示す」の流れですが、これは、まさに論理的な文書を書くときと全く同じ流れです。
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。