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あの人だけには、勝ちたいです…
スイスイさん、いつも楽しく拝読しております。
とても勉強になり、カウンセリングに行くよりも救われることも多いです。
気に入った記事はスクショしてよく見返しています。ありがとうございます。
さて、私は33歳女性です。画家を目指しています。
33歳というと、真面目にやってきた人はある程度の成果が世間的にも形になる年齢です。
私は複雑な家庭で育ち、自分の発言が一切認められず(厳しいとは違い、最終的に精神科医が間に入って親子の縁を切った)、生きてきました。
自殺未遂を繰り返す母と、私に対してありえない言動を繰り返す父の中、親の夢を叶えようと某大学院まで進み、その後大学の教員をしておりました。
自分は発言権も人権も無いクズなので、大学院まで行けば、私にも生きる免罪符が手に入ると思って自分に鞭を打ち生きておりました。中学生の頃から精神科通いはしておりましたが、20代半ばからフラッシュバックなどが酷くなり、それでも必死になんとかやっておりました。
30代になり、結婚をしたことと、カウンセリングを続けたことから、自分の意見を少しずつ口にすることができるようになりました。そこで、仕事を辞めてパートにし、昔は楽しいと感じていた絵を描きたいなと思い、描き始めています。
私は10代までは絵で受賞を続けており、絵が好きだったのです。
しかし、30代のとある女性若手画家を見ると、気が触れそうになってしまいます。彼女は美大卒で、お兄さんと仲が良く、末っ子気質で上の人に可愛がられやすく、「辛いけれど絵があると幸せなの」などの発言を見ると、やりたい事をやれる家で育った時点で何言ってんだと、もう壊れそうです。
彼女の描く絵の方向が、私の得意分野とも被ります。羨ましいのと同時に、自分のこれまでの苦労が全て無意味であることが明らかに見えてしまい、痛みを覚えます。
やっと今、私も少しずつ描き始めているのに、その人を抜きたい、とばかり考えてしまいます。
私が苦しんでいた時に、彼女は夢を追えて、さらに応援まで貰えていたのだから、と。まだ私は、好きな事をやろうとした瞬間に、怒鳴り声が聞こえたり、否定する声がフラッシュバックして朦朧としたり、少しずつしか進めていません。でも、少しずつ自分の人生を生きられるようになり始めました。
バカみたいですが、私は、彼女を抜きたいのです。その人が家族に支えて貰って夢を追えた間、私は家族を支え、怯え、家族のために生きてきた。
だから、その分、良いことがあっても良いだろうと。それに、絵が私の得意分野とも被るのが、何よりも気になります(といっても、私は素人、相手はもうプロですが)。美大を出て、応援をもらうのが上手く、すでに売れている人。私が本当は行きたかった場所にいる人。私はもう30を超えたので、若手応援枠の公募には出せません。
自分の人生で、自分の幸せを目指しても良いと気がつくのが遅すぎて、それを気づくために何年も治療を続けてきて、やり場がないです。
今絵を描き始めることができただけでも感謝しなくてはなりませんが… あの人だけには、勝ちたいです… とりとめのない文章で申し訳ないです、よろしくお願いいたします。
(ももか・画家・33歳・女・メンヘラ)
わかる。わかりすぎる。
わかりすぎて思い出した過去に立ちくらみしそうで一回逃げたい!
が、あえてその立ちくらみ案件に立ち向かい答えようと思う。
今回はあなたが自分の人生を少しでも気に入り、愛着が持てることを願って書きます。
私の場合20代半ばまで、自分の生い立ちや家庭環境のせいにして、「過去さえ○○だったら!」と嘆いてばかりいた。いわゆる「全部アレのせいだ」現象。
その経験も晒し絡めながら進めます。
まずは、
〈バカみたいですが、私は、彼女を抜きたいのです〉
〈あの人だけには、勝ちたいです…〉
という自分の欲望を見つけられて凄いなーと思った。
きれいごとに埋もれて、自分の〈バカみたいな〉欲望を探しきれない人が多い中、あなたはそんなに苦しい状況で、新しい道を歩き始め、その上で、自分の欲望に向き合えた。
その珠玉の嫉妬との日々、人間の醍醐味としてあえて抱え続けるのもありでは?とも思うけど、あなたの場合本気で苦しそうなので、解決方向で考えました。
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