今回のテーマは「若々しく見られたいが、なめられるのは嫌」だ。
アンチエイジングという言葉がある。ただ加齢を抑えるなどという軽い意味ではない。何せ「アンチ」だ「さてはアンチだなオメー」だ。アンチというのは「貴様の言動は全て許さん」という人だ。坊主憎けりゃ寺ごと燃やして、どんなに良い事を言っても「口が臭えよ」と言ってくる人たちである。
中には、悪口を言うためだけに、アンチ対象を半端なファン以上に知り尽くすという「逆にありがとうございます」と言いそうにもなるが「やっぱコエーよ」という存在である。
つまり現在日本では、狂気を孕んだ憎しみ規模で加齢を拒んでいるということであり、30を越え出したら、実年齢を言った時「えー見えない!」と言われることに、命をかけろという世界である。
「若く見える」というのは確かに褒め言葉であり、老けて見えるよりはいい。だが、気を付けなくてはいけないのは「若く見える」=「美しい」という意味ではないということだ。
むしろ「健康そう」「元気」という、褒めどころが一切見当たらない、微妙な知り合いの子どもに発せられる言葉と同じ意味である場合が多い。しかし、90代ぐらいになればどう考えても、美しさより健康や元気の方が重要になってくる。やはり良い事には違いないのだ。
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