今回のテーマは「彼氏は欲しいが、イチからはじめるのは嫌」だ。
歳を取ると何ごともイチから始めるのが難しくなる。「何かをはじめるのに遅いなんてことはない!」と、手遅れな奴に何らかのローンを組ませたい奴は言うが、そういう話すら「ローン完済よりこいつの寿命が先」という段階になると来なくなる。
転職するにも、歳を取っているなら経験者のみ、そうでなければ若い方を取る、経験なしボーカル希望の40歳みたいなのはどれだけ「やる気はあるっす!」とアピっても採用されない。本人がイチからはじめたくても、周りが始めさせてくれないことも多々あるのだ。それに比べれば、新しい交友関係をイチから築いたり、恋愛をしたりするのは、自分の頑張り次第でどうとでもなるような気がしてくる。
しかし、それも難しい。体力、気力が落ちている以前に学生時代などに比べ「条件が悪い」。学校生活というのは、高校ぐらいまでは、基本的に同い年の人間が数十人集められ、同時期にスタートするものであり、職業はすでに「歌い手」とかになっている奴もいるかもしれないが、ほぼ全員「学生」である。
つまり、8留している教室の主とかがいない限りは「大体立場が同じ」なのだ。人間、立場が近い者同士の方が打ち解けるのは早い。さらにその中で「イケてる」「イケてない」などの立場が近い者同士が集まっていくのである。
そんな、好条件がそろったチュートリアルみたいな場所、社会に出るとまずない。大会社に新卒入社したというなら、まだ同期がたくさんいるかもしれないが、中途採用ともなると「全員パイセン」というアウトレイジのポスター状態だ。