やらない理由

彼のことは好きだけど、ドキドキしないのは嫌【No.42】

「最近ドキドキしなくなったかも」。今も昔も女子会の話題でよく登場するフレーズです。今回のテーマは「ドキドキ」ジレンマ。口にしないまでも男性だってそう感じている人は多いのではないでしょうか。勢いあまって今の交際を終わらせる前に、カレー沢薫氏のコラムで一服してみてください。あなたのピンチを救う書籍『やらない理由』も好評発売中です。

今回のテーマは「彼のことは好きだけど、ドキドキしないのは嫌」だ。

突然セクロスの話になって恐縮だが、その昔とある凡愚が師父にこう尋ねた。「恋人とのプレイがマンネリ化しているのだがどうしたらいいのか」と。

すると師父はこう答えた「別の相手とやれ」と。

これが全てのアンサーである。「鮮度重視なら新しいものを食え」、セXでも食い物でもそれが鉄則だ。しかし、誰しもそうはいかない。新しいものを食ったせいで、古いものすら食えなくなり餓死、という可能性も十分ある。よって同じ相手でも、道具とかコスプレ、調味料をたくさん連れてきて「味変」しながら、新鮮さを維持しようとするのである。

しかし「ドキドキ」となるとさらに難しい問題だ。セッの場合は体位だけでも少なくとも48種類あり、なんと一日一回でも一ヵ月半以上、新鮮さが保たれてしまう。それだけではなく、セリーグに関しては先人が、逆に調味料の中に米が浮くぐらいの味変術を開発してくれている。むしろ1日7回ぐらいしないとやりつくせない感がある。

それに比べて「ドキドキ」というのは漠然としすぎている上、何より「相互努力がしづらい」と言う問題がある。セッ句なら「このようなことがしたい」という相手へのプレゼンテーション、アグリーを得てからの、調達から設営、実行、協同作業で「新鮮さ」を得ることができるが「ドキドキ」というのは多くの場合「サプライズ」によってもたらされるものである。

ここで「ドキドキしたいからサプライズを仕掛けてくれ」と言ったらすでにサプライズでもなんでもなくなってしまう。よって相手のサプライズアクション待ちになってしまう。

だが、付き合う期間が長くなるほど「良いサプライズ」が出てくる可能性は減るのだ。「第一印象は最悪だったが、そこから惹かれあっていく」というのは、少年漫画のちょいエロラブコメならよくある話だが、現実ではそうそうない。

大体が「最初がクライマックス」だ。
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やらない理由

カレー沢薫
マガジンハウス
2017-11-30

この連載について

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やらない理由

カレー沢薫

「エッチはしたいが、付き合うのは嫌」。多かれ少なかれ誰もが抱える他人には打ち明けづらい虫のいい話。OL兼漫画家・コラムニストのカレー沢薫さんが挫折と諦めを肯定、それが正しいことだと示す当コラムで、スカッと爽快なメンタルヘルスを目指しま...もっと読む

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コメント

sinrin0k0 別にドキドキはいらないかな。草食系がよかったんだけどももも。 1年以上前 replyretweetfavorite

sui2270 地味に言語の限界へ挑戦しておられる https://t.co/S5IqGGAwyq 1年以上前 replyretweetfavorite

hbk_1981 性行為を英語で言うと死ぬ病なの? 1年以上前 replyretweetfavorite

ponkotwo_death 2次元は腐らなくて素晴らしい。しかし、当方腐ったミカンなため、色々腐らせてしまう…(全く生身の人間は想定していない) 1年以上前 replyretweetfavorite