シンプルなごはんがいちばんウマイ!
『もうレシピ本はいらない 人生を救う最強の食卓』
グレート・ザ・おから!!
みなさまこんにちは。我が近所ではウメの花がガンガン咲いております。いつもその姿を見ると驚嘆。だってね、暖かくなってから咲くサクラはわかる。でもさ、ウメ、なんでまだ全然暖かくなってないのに、っていうかめちゃくちゃ寒いのに、今、咲いちゃうかな? もしやあなた……あわてもの? おっちょこちょい? 目立ちたがり屋? それとも……マゾ? などと様々なことを考えさせてくれるウメが私は大大大好きです(笑)。
というわけで、まだまだ寒い2月。寒いってことは味噌作りの季節! と、先週まで2週間にわたってお伝えいたしました味噌作りレポート、いかがでしたでしょうか。「私も作っちゃった~」というオッチョコチョイがお一人でもいらっしゃいましたらこれ以上の喜びはありません。
で、今回はその味噌作りの副産物といいますか、ヒョウタンからコマといいますか……いやいや真面目な話、私の食生活を、ひいては人生をひっくり返すような大発見をしてしまったのでした。
それは……「おから」の威力です!
もしや、おからさえあれば十分幸せに生きていけるのでは……とすら思ってしまった。もしそうならですよ、おからってタダも同然じゃないですか。っていうか産業廃棄物として厄介者扱いされているのが現実です。そのおからで幸せに生きていけるとしたら、お金も全くかけずにグルメ三昧、しかも社会のお役にも立つ。これ以上の最強の人生があるでしょうか……?
あ、すみません。最初からつい興奮して結論を語ってしまいました。
ちゃんと順を追って説明します。
コトの始まりは、先週お伝えした「おから味噌」を作るにあたり、馴染みの近所の豆腐屋さんからおからを仕入れたこと。
私が参考にした味噌作りサイトでは、おからの分量が500グラムとなっていたので「500グラム欲しいんだけど……」と言うと、ご主人、「そりゃどんぶり一杯ぐらいか?」と言うので、うーん、そんなもんかなあ……とゴニョゴニョ言っていると、じゃあ多めに持ってきな! サービスだから! と。いやあさすがは江戸っ子、きっぷがいいねえ。というわけで、ありがたく遠慮なくドーンと二袋のおからを持って帰ってきたのでした。
ところが帰宅していざ測ってみると、一袋で500グラム以上あったことが判明……。冷蔵庫のない我が家にどんぶり一杯以上の使い道のないおからがドーンと取り残されることになったのです。
ど、どうしよう……。
だっておからって「足が早い」(腐りやすい)ものなんじゃないでしょうか? とはいえ豆腐屋のお父さんの好意で頂いたものですから、断じて腐らせるわけにはいきません。
もちろん、だしと醤油で「おから煮」にする手もあったんですが、一気にそんなにたくさんは食べられません。どうしたものかと頭をひねっていた時、ある記憶がおぼろげながら……。
それは、日本の伝統食に「おから漬け」なるものがあるらしいということ。むかし何かの本で読んだものの、おからで漬物? そ、それは一体……? あまりに意味がわからなさすぎてそのままスルーしていた記憶が、このピンチになってにわかに浮上してきたのです。
早速ネットで検索してみると、確かにあったよおから漬け! とはいえあまりにマイナーなためか作り方はバラッバラだったのですが、総合すると、おおむね次のような作り方であることがわかってきたのです。
①おからに塩を混ぜて「おから床」をつくる
②好みの野菜を適当に切り、①のおから床を適量混ぜて放置
③半日から1日で「おから漬け」の出来上がり!
にゃ、にゃんと! そんなに簡単でいいんですかっ?
さらにびっくりしたのは、複数のサイトの記述によると、①の「おから床」はなんと1年ほど持つ(つまり1年間腐らない)というのです!!
ということはですよ、おからが余ったら、とりあえずは塩を混ぜて放置しておけば全然オッケーってこと!? ただ塩を混ぜるってそれだけで?
しかもこのおから漬けが「超おいしい!」と、少なからぬ方が主張しておられるのです。
これは当然、やるしかないでしょう。
混ぜる必要すらない、おから漬け
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