啓蒙がエンタメになる「ひらがなけやき」
大谷ノブ彦(以下、大谷) こないだ、けやき坂46の武道館ライブに行ってきたんですよ。それがすごく良かった!
柴那典(以下、柴) 僕も行きましたよ! いやー、素晴らしかったですね。
大谷 「けやき坂46」と書いて、通称「ひらがなけやき」って言うんですよね。
柴 そうそう。1期生のメンバーを中心とした「漢字欅」と2期生も混じった「ひらがなけやき」という。
で、1月末の武道館3daysは「欅坂46」と「けやき坂46」をまじえた初の武道館公演として予定されていたんですけれど、センターの平手友梨奈さんの怪我で急遽「ひらがなけやき」の3日間公演になった。
大谷 平手さん、昨年末の紅白歌合戦でも歌唱中に過呼吸になってしまったり、痛々しいほどに自分を追い込んでるんじゃないかと思って心配しましたけど。
柴 前にも欅坂46の尾崎豊的なシンボルを彼女が担っているという話はしてましたよね。
大谷 そう。それを所属レーベルのソニーミュージックの方が読んで「ほんとにおっしゃる通りで」と言っていただいたのがきっかけで、武道館に誘っていただいたんですよ。
柴 どうでした? 武道館は。
大谷 異世界だった! 全然想像していたのと違った。まずセットがSEKAI NO OWARIかっていうくらいファンタジー感満点なんです。僕はそこまでくわしくなかったんですけど、凛として時雨のピエール中野くんに話をしたら、「絶対行ったほうがいいです! すごくファンタジーでハッピーですから」って言われたんだけど、まさにその通りだった。
柴 舞台セットもサーカスみたいだし、道化師みたいな人たちもゲストに出てくるんですよね。
大谷 そうそう。本人たちからもハッピーな空気が伝わってきましたね。それが全体を満たしている。で、思ったんだけど、欅坂46の曲って、70年代フォーク的というか、尾崎豊的というか、メッセージ性の強い、もっと言っちゃうと啓蒙的な歌が多いじゃないですか。
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