シンプル調味料で極上のうまさ
『もうレシピ本はいらない 人生を救う最強の食卓』
おから味噌に挑戦
みなさまこんにちは。先週に続いて「味噌作り」の話題ですが、今年の日本列島は2月に入っても厳しい寒さが続いております。つまり……まだまだ味噌作りに間に合いますよ!
というわけで、先週は前置き編。今週ようやく「味噌の仕込み方」実践編に突入です!
とはいえ先週も散々書きましたが、私、味噌名人でもなんでもございません……。なので名人の方々、どうぞ怒らないでね。
でも実際、こんな私程度でも作れちゃう。そう実感していただければと、恥を忍んで我が味噌作り体験記をお送りさせていただきます。
本来の味噌作りは、潰した煮大豆を塩と麹と混ぜるのですが、今回初めて「おから味噌」に挑戦してみました!
おから味噌……なんだそれ?
ハイ当然の疑問です。私も最近、初めてその存在を知りました。味噌作りのやり方をいろいろと検索していて、偶然、とある味噌屋さんのホームページで発見したのです。
なになに? 大豆を煮て潰す代わりに「おからと豆乳を混ぜたもの」を使うと……。
なるほどー。確かに、大豆を茹でて豆乳(豆腐の材料)を絞り出した後に残ったのがおからですから、これを再び混ぜれば、理屈としては大豆と一緒です!
この方法の何が画期的かって「大豆を煮て潰す」工程がいらないこと。
だってね、味噌作りの経験者はお分かりかと思いますが、この作業がホーント大変なのよ……。
夜中に一人、長時間かけてコトコト煮た大豆をまだ熱いうちにすりこぎで必死に潰しまくっていると(冷えると固くなって潰れにくい)、大豆がツルツルコロコロ逃げて、まーイライラするったら! 冬だろうがなんだろうが汗だく。で、一体自分は何をしているのかとフト我に返る。
……まあこれはこれで楽しいと言えないこともないんだが、おからを使えばなんと、この時間と手間がゼロですぞ! となれば、ふと思いついて「ちょっと味噌でも作ってみようかな?」って感じで、いつでもとりかかることができる。大豆から作るとなると、浸水時間も含めて2日がかりになりますからね。どうしたってそれなりに計画を立てなきゃいけません。
あともう一つの長所は、「おから」という、現代においては廃棄物扱いとなっているものが立派に利用できるところです。
値段は店によりますが、ほとんど無料レベル。そのうえ、ゴミを減らして資源を生かすという社会貢献までできるんですから、これ以上の「おトク」があるでしょうか?
さらに、お豆腐屋さんにも喜ばれます。食べものを作っている人にとって、食べられるものを捨てるしかないってことほど大きなストレスはない。先日馴染みの近所の豆腐屋さんに「あのー、おからが欲しいんですけど……」と相談した時の、80歳のおとーさんのニンマリした笑顔を見てそう思い知ったのでした。きっとこれまでずうっと、誰も買わないからと日々悲しい思いでおからを処分していたに違いない! なのでおからを買うというただそれだけで、豆腐屋という友達がもれなくついてきたりします。
で、いよいよ作り方。
① 麹(1・5キロ)と塩(250グラム)をよく混ぜる
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