登録しておいたブログやニュースサイトの更新を簡単に閲覧できるサービス「Google Reader」が今年の7月1日に終了することになりました。その告知が3月13日にリリースされて以来、「ニュース記事をどのように発見、蓄積、そして共有するか」に関する記事や分析が、インターネット上で飛び交っています。
新しい代替サービスとして注目を浴びている「フィードリー(Feedly)」について、あるいはスタイリッシュなデザインで以前から人気がある「フリップボード(Flipboard)」による誰もが編集者としてコンテンツを雑誌のように共有できる新サービスについてなどです。また、ヤフーに買収されたニュース記事の要約サービス「サムリー(Summly)」も、その買収額(約3000万ドル)と創業者の年齢(17歳)も手伝って、大きな話題となりました。
以前から雑誌やニュースが好きで、特に海外のニュースをよく追いかけている私にとっても、新しいサービスが数多く登場する中でどのように自分の情報消費スタイルを調整すればよいか、試行錯誤の連続でした。そこで今回、本稿を書くことをきっかけに、一度自分のiPadのアプリを上記のように整理してみることにしてみました。
情報収集から蓄積、そして共有に至るまでの主要なサービスをレイアウトしてみたので、順番に概要を紹介したいと思います。もちろん、こうしたツールには好みもありますし、目的によっても、「最適」といえるメディア・ツールには大きな個人差があります。あくまで試行錯誤中のプロセスとして参考にして頂けたら幸いです。
【1】ニュース発見・情報収集ツール
まず紹介したいサービスは、Google Readerの代替サービスとして注目を浴び、同サービスの終了予告発表後、約3週間で300万人を超える新規利用者を獲得した「フィードリー(Feedly)」です。
これは、「日頃から定点観測のために登録しているニュースサイトやブログサイトの閲覧に適している」として評価が急速に上がっているサービスです。タブレット、スマートフォン、そしてウェブのブラウザー上からも閲覧でき、さらに、自分が登録している溢れんばかりのニュース群から注目に値するものを自動検出して上位表示もしてくれます。
次に紹介したいのは、「ザイト(Zite)」という、タブレットとスマートフォン用のニュース収集サービスです。ユーザーの興味・関心に合わせてニュースを自動的にキュレーションしてくれる秀逸なiOS・Androidアプリで、Twitterでの履歴やGoogleリーダーの購読内容をベースに、ユーザーが興味を持つであろう記事を集めて雑誌風に表示してくれます。
Google Readerやフィードリーが、登録してあるニュースソースを分かりやすくレイアウトしてくれるサービスであるのに対し、「ザイト」は、個々のテーマに関する思いがけない有益なニュースを膨大なウェブ情報の中から探し出してきてくれます。
また、ザイトを使えば使うほど閲覧履歴や嗜好パターンが学習され、より適したニュースが抽出されるようになります。残念ながら、日本語のコンテンツは対象外ですが、海外ニュースの情報収集サービスとしては欠かせないツールといえます。
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