やらない理由

イチャイチャしたいが、甘えるのは嫌(というか苦手)【No.34】

大好評につき「やらない理由」の連載がリスタートいたします! 昨年11月に発売した書籍をすでに読んでいただいた方も多いと思いますが、まだ、という方は是非こちらをチェックしてください。より深く連載を楽しんでいただけるかと思います。シーズン2も「虫のいい話」のオンパレードを予定しておりますので、どうぞお楽しみください!

やらない理由シーズン2のはじまりだ。

2ということは1がある。まずはそれをまとめた書籍版「やらない理由」をamazonなどでポチろう。それが終わったら、ブラウザを閉じるかパソコンを破壊して、そこら辺でも走ればいい。それが時間を有意義に使うということだ。

前回、さまざまな人の悩み、という名の寝言に、正論という名の寝言で立ち向かってきた。しかし人の寝言は尽きない。「濡れたティッシュを顔にかぶせる」という全共通の解決策はあるが「息の根が止まる」というデメリットも共通しているため、とりあえずそれ以外の方法を模索していきたい

「イチャイチャしたいが、甘えるのは嫌(というか苦手)」。

世の中には甘えるのが上手い人間と下手な人間がいる。前者は要領がよく、後者は悪い、という印象だ。つまり、甘えることができない、というのは「君、人生損しているよ」と、自称ワイン通に「ワインの味わかんない」と言った時のような、突然お他人様による「人生マイナス査定」を食らいかねない、ということである。

ワインの味がわからなくても、入っているビンでそいつを殴ることはできるが、暴力は良くないし、あなたが力士だと、傷害という枠を超えた問題になる。よって、人生鑑定おじさんにそんなことを言われないためにも、ペロペロに甘えていきたい。

まず、甘えることができない人がなぜできないかというと、甘えに対し罪悪感があるからではないだろうか。確かに日本は「甘え」に対し特に厳しい国だ。どれだけ窮状を訴えても「それは甘え」で完全論破できると思っている人が国内に5億人はいるし、ネット上だと控えめに言って5兆人はいる。

ではここで必要以上に糾弾されている「甘え」とは何か。おそらく「もっと努力の余地があるはずなのに、それをせずに安易に他人に頼ろうとしている」の意と思われる。いわゆる5兆人の主食「自己責任論」に通じる「甘え」だ。

確かに一理あるが、人の挫けを全部「甘え」でまとめてしまう国は「厳しい」そんな国で自分がこけたら「痛いとか甘え」「立ち上がれないとか甘え」「人の手を借りようとか甘え」「甘えてるからこけた」と言われてしまう。つまり「絶対にこけてはいけない国家24時」である。しかも罰ゲームはケツバット1発ではすまない。最悪「残りの人生すべて」を奪われかねないという、黒光り国家だ。

そもそも「甘え」というのは、上記で言ったような、悪い意味だけではない。

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やらない理由

カレー沢薫
マガジンハウス
2017-11-30

この連載について

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やらない理由

カレー沢薫

「エッチはしたいが、付き合うのは嫌」。多かれ少なかれ誰もが抱える他人には打ち明けづらい虫のいい話。OL兼漫画家・コラムニストのカレー沢薫さんが挫折と諦めを肯定、それが正しいことだと示す当コラムで、スカッと爽快なメンタルヘルスを目指しま...もっと読む

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コメント

ariakero 甘えるという忖度… 1年以上前 replyretweetfavorite

honey_reflect 確かに甘えに厳しい国だなぁ https://t.co/Q0PYi1531i 1年以上前 replyretweetfavorite

cyndiiiiii 相変わらずおもろすぎ。「どれだけ窮状を訴えても「それは甘え」で完全論破できると思っている人が国内に5億人はいるし、ネット上だと控えめに言って5兆人はいる。」 https://t.co/QhqsYGVfEe 1年以上前 replyretweetfavorite

monbat 「イチャイチャに臨む時はバカ田大学8浪8留中退、という学歴でいくべきなのだ」 1年以上前 replyretweetfavorite