「いま僕たちになにができるのだろう」と題されたその生放送の中で、SMAPは様々な感情を口にする。
分かっていたつもりで何も分かっていなかった自然の恐ろしさ。街の混乱と焦り。
何もできない自分へのもどかしさ。
そして、込み上げる復興への祈り。
それはSMAPの言葉であると同時に、未曽有の大災害の目撃者である、2011年の私たち一人一人の言葉でもあった。
「始まる前にやっぱり不安なこともありました。バラエティ番組というものに対して。
でも始まったときに、ちょっとホッとしたり、少し元気が出たなと感じる部分が自分の中であったから、こういう思いをちょっとでも感じてくれる方たちのために、一生懸命頑張ることが今できることなのかなと思った」(香取)
また実はこのスマスマの後も、SMAPは5人揃ってある番組に出演している。それはテレビではなく3月25日に放送されたラジオ番組、「木村拓哉のWhatʼs UP SMAP!」だ。
個人でもグループ名義でもそれぞれレギュラーのラジオ番組はあったが、その中でSMAPがあえて木村の個人番組を選んだのは、おそらくこれが被災地域でも唯一聴取可能な全国ネットの放送番組であったからだろう。
そこには震災を目撃した国民的アイドルグループが、ラジオで伝えたもう一つのメッセージがあった。
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