こんにちは、外科医の雨月メッツェンバウム次郎です。
近頃は選挙があったり物騒な大量殺人事件があったりと、なにかと世間がざわざわしていますね。選挙では希望の党が惨敗を喫しました。知人が出馬していて非常に複雑な気持ちでしたが、それでもこの国の人々はまだちゃんとした判断能力があるのだと一安心致しました。それにしても小池百合子都知事はいつまで続くのでしょう。彼女のおかげで失った数千億円は、誰が補填するのでしょうかねえ。
さて、今回はこんな「自立と依存」についてのお話を。
「自立とは、依存先を増やすこと」という言葉があります。
これは私の言葉ではなく、熊谷晋一郎さんという方のお言葉です。
https://www.tokyo-jinken.or.jp/publication/tj_56_interview.html
自立するということは、依存先を無くすことではなくむしろ増やすことである。一見、反対のことを言っているように見えますが、これ、本当にいい言葉だなと思うのです。
まだ私が独身をこじらせていたころ(といってもえらい最近ですが)。とても多くの女性の相談に乗りましたが、その中で結構な割合を占めていたもの、それは「彼に依存してしまうのが苦しい」というものでした。なにも彼女たちはそんなことを直接私に言うわけではないのですが、お話を聞いているとどう考えてもそうとしか思えないことが多かったのです。例えばこんな感じ。
「本当は毎週でも彼に会いたいけど我慢している、なのに彼は別の人と遊びに行っている。なぜその時間を私にくれないのか、キ——!」
「LINEが既読スルーなのに、インスタが更新されている。どうして返事をくれないの、キ——!」
どちらも、彼に依存しているが故に起きるストレスです。もちろん彼女たちはみな仕事も忙しく、女友達とのランチにも精を出していました。しかし、精神的には彼氏に頼り切ってしまっていた。それが依存という状態ですね。
他にもよく聞くのが、外科医の「男の二度メシ」話。
ちなみに外科医の妻は専業主婦が結構多いのです。忙しくて子育てなど何一つ手伝えない人が多いので、そうなってしまうのでしょう。専業主婦で子供がいない奥さんだと、かなり夫の帰りを待ち続けてしまいます。そしてご飯を作ったのに飲みに行かれたりすると、キレまくることになります。この場合は完全に夫一本の依存です。が、外科の世界では上が「今日飲みに行くぞ」と言ったら絶対に断れない任侠の世界。飲みに行って食べて、そして11時頃家に帰ってから「いや、今日は緊急が来て大変だったよ」などと愚痴るフリをしながら二度目の夕食を美味しそうに食べます。これを「男の二度メシ」といい、その結果外科医はみんなオーバーカロリーから小太りになるのです。ま、それはおいといて。
依存先を増やすと、いろいろないいことがあります。
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