やらない理由

優しい男は好きだけど、優しすぎる男は嫌

第30回は「優しい男」ジレンマ。トレンディドラマ全盛期より、優しい男=モテる、の法則は今も変わっていないのではないでしょうか。そして同様に変わらないのが「優しすぎる男は嫌」問題。ここ数十年、もやもや〜っと解決されることのなかったこのテーマについて、カレー沢薫氏に斬っていただきました。女性ばかりではなく、男性陣もスッキリできるはず!

2パターンの「優しい男」

今回のテーマは「優しい男は好きだけど、優しすぎる男は嫌」だ。

「優しい男」。いまだに、好きな男のタイプを聞かれてこう答える女は多いだろう。

しかしこれは、「年収1000万以上」とか「ディーン・フジオカ以外と付き合うつもりはない」と言ったら「聞かれたから素直に答えたのに怒られる」という理不尽な目に遭うため、一番己の好感度を下げない答えとして、とりあえず「優しい男」と言っている場合もある。それか、なぜ貴様如きに俺様の性癖を言わねばならぬのか、と思っている時だ。

しかし、フェイクではなく本気で「優しい男がいい」と言っている女も多いと思う。確かに長い時間一緒にいるなら、厳しい男よりは優しい男の方が良いだろう。

合コンで「あたしドMなの」と、名前よりも先に言う女がいるが、それは単なるベッド上でのエロスアピールであり、荷物を全部持たせた上にドアまで開けさせる男が好き、とか、風邪で寝ているところを熱湯で起こされ「飯」と言われるのがたまらない、と言っているわけではない。

しかし「優しい男」とはそもそも何なのか。おそらく女が言う「優しい男」には2パターンある。1つは、水溜まりがあったら前に出てハンカチーフを敷いたり、腹痛に苦しんでいたら「正露丸とロキソニンどっちがいる?」と聞いてきたりする、行動がTwitterで万リツイートされる系、能動的「優しい男」だ。

もう1つは「怒らない」男だ。女が何をしても、江戸川乱歩『芋虫』ばりの「ユルス」の一手、そして己の自我を全く通さない、全てにおいて「お前の好きにしていい」の受動的「優しい男」だ。

もちろん「お前の好きにしろ」と言いながら、いざ女が提案してきたら文句をつける男は、好きにしろと言っているのではなく「俺にアイデアはない、だからお前が俺の気に入る提案をしろ」と言っているだけなので、2トン車までなら轢(ひ)いていい。そうではなく、どんな提案に対しても「好し!」と賛同し、協力してくれる男のことだ。

どちらも女にとって都合が良い、つき合うには良い男だ。それに対して「優しすぎる男は嫌」とは、どの口が言うのか、という話である。

本当に、優しすぎてはダメなのか?
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カレー沢薫

「エッチはしたいが、付き合うのは嫌」。多かれ少なかれ誰もが抱える他人には打ち明けづらい虫のいい話。OL兼漫画家・コラムニストのカレー沢薫さんが挫折と諦めを肯定、それが正しいことだと示す当コラムで、スカッと爽快なメンタルヘルスを目指しま...もっと読む

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コメント

Sally__Te (身寄り友達がいなく黒髪一重瞼色白の幸薄い男が股間のストライクゾーンですとは言えないので)好きなタイプは優しい人です。 2年弱前 replyretweetfavorite

marekingu #スマートニュース 2年弱前 replyretweetfavorite

seiyoumitubati セガールの下りが最の高だから、セガールとつきあう必要のあるひとに限らず読んで欲しい。 2年弱前 replyretweetfavorite

itt_tti 決断力はないとね。スパッと決めていけるような。 > 2年弱前 replyretweetfavorite