やらない理由

遅刻はするが、人に遅刻されるのは嫌

第26回は「遅刻」ジレンマ。物心ついたときから無遅刻無欠席、大人になった今も待ち合わせに遅れたことなどない!という方を除いて、多くの方が一度は経験のある遅刻。そんな自分の失敗を棚に上げて、人の遅刻の指摘ができるのか。人間だもの、それができるから、ジレンマが芽生えるんですよね。今回はカレー沢薫氏が究極の二択で解決してくださいました!

時間厳守という美徳

今回のテーマは「遅刻はするが、人に遅刻されるのは嫌」だ。

たまに「お前は人間に向いてない」というようなテーマが出てくるが、今回は少なくとも、日本人には向いていない話である。

日本は時間厳守の国だ。電車が数分遅れただけで、場はフランス革命前夜かというぐらい爆発寸前となる。もちろん、それが日本の美徳ではあるのだが、もう少し寛容になるべきでは、という意見もある。厳しい時間制限を定めるから、焦っていらぬ事故を引き起こすのだと。

確かにそうだし、他人に対して寛容な人間でありたい。だが、例えば、編集者が作家の原稿の遅れをいつまでも、ええんやでええんやでと許していたら、今度はその編集者が、印刷所等から怒られるのである。担当はいくらでも暴力を交えて怒られていい存在なので、このたとえは不適当だったが、ともかく、自分一人が時間に寛容になったところで、多くの寛容じゃない人に怒られるだけなのである。

そして、その寛容じゃない人たちが間違っているわけではない、日本では時間を守るのは常識だからだ。時間を守るのは悪いことではない、悪いのは「午前2時、望遠鏡を担いで色丹アルタ前集合」など、無理な約束をさせ、破ったら厳しいペナルティを課すような体勢である。

よって、時間にルーズなことを許し許されるには、国全体がそうなるしかない。あなたがデスなノートを持っていて、新世紀の神になれるような人材なら、国を変えることもできるかもしれないが、そうでなければ、すでにある時間に寛容な国に引っ越したほうが早い。日本には向いていなくてもコスタリカとかには向いていたりはするだろう。

しかしもう一度テーマを見てほしい「遅刻はするが、人に遅刻されるのは嫌」だ。つまり自分はコスタリカだが、相手には日本を要求するというわけである。

地球に向いていない。少なくとも法治国家には向いていない、それが許されたいと思ったら全員が「俺が法律だ」と言っている国に行くべきだろう、ただそういうところは治安が悪い可能性が高い。

大物になるという選択
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カレー沢薫

「エッチはしたいが、付き合うのは嫌」。多かれ少なかれ誰もが抱える他人には打ち明けづらい虫のいい話。OL兼漫画家・コラムニストのカレー沢薫さんが挫折と諦めを肯定、それが正しいことだと示す当コラムで、スカッと爽快なメンタルヘルスを目指しま...もっと読む

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コメント

pants_energy  大体すべてを後半のソシャゲ(あのゲームだろうか)に持って行かれるwwwwww メンヘラハッピーホームとカレー沢コラムは、現代っ子の教科書やでぇ… 約2年前 replyretweetfavorite

marekingu #スマートニュース 約2年前 replyretweetfavorite

nrk_sln 富樫義博の話か。(ネットニュースで定期的に話題になるので、度々休載していることは知っているが、マンガは一コマも読んだ事がない。)-- 約2年前 replyretweetfavorite

uwinookuyama 色丹アルタ前に行くには方法によってはロシアの海上警備行動とやりあわねば… 約2年前 replyretweetfavorite