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もうレシピ本はいらない 人生を救う最強の食卓(マガジンハウス)
ぬか漬けがパーティーメニューに!?
みなさまこんにちは。雨がぱらつく涼しい秋空の下、まさかの家の中で無理やり梅干しを干しているイナガキです……。
さて今回も先週に続き「ぬか漬け」のお話。
私は居酒屋へ行くと、メニューにぬか漬けがあれば必ず注文してしまいます。すると、一緒に行った人はたいがい「いいねー」と大賛同。つまりはいくら日本人の食生活が多様化したといっても、ぬか漬けが嫌いという人にはほとんど会ったことがありません。結構クセがあるのにね! さすがの伝統食。我らがソウルフードと言っても良い存在なのではないでしょうか。
ですが、ぬか漬けと聞いてみなさんが思い浮かべるのは、ご飯のおともに、あるいはヘルシーな酒のつまみとして、シンプルにぽりぽりと食べる……という感じなのではないかと思います。
確かに美味しいし、絶対に飽きないけれど、まあワンパターンというイメージ。
ワンパターンを愛する私としては、それはそれで全くいいと思うんです。ですが、いやしかし……それだけで終わってしまうのは実にもったいない!
というのも私、ある大発見をしてしまったのです。
冷蔵庫を手放した影響で、余った食材を保存するため否応なくぬか床を常備する暮らしを始めることとなり、そうなってみると、ぬか漬けがいつの間にやら「食材のひとつ」になっておりまして、これが実に具合が良いのです。
どういうことかと言いますと、例えばチャーハンの具にニンジンを入れたいなと思った時、その肝心のニンジンがぬか床の中に保存されていたりするわけです。で、仕方なく「ぬか漬けニンジン」を具にするはめに。そうしたら……あら? こりゃウマいじゃないの! 具にしっかり味が付いていると、全体の味付けはテキトーでもしっかりと味が決まりやすい! しかもぬか漬けって結構複雑な味なので、ただの塩味じゃない独特の旨味ウマ加わることになり、複雑な調味料など一切使わずとも、なんともオツな味に仕上がるのです。
こういうわけで、ぬか漬けはそのまま食べるだけじゃなくて、食材のひとつと考えることを強くお勧めいたします! そうなれば日々の食卓にいろんな形でぬか漬けが登場することになって、腸内細菌を整えるから健康にも美容にもいいし、何よりも毎日食べれば自然にぬか床が混ざるので「ぬか床を腐らせることなくキープしなきゃいけない」というプレッシャーからも自然に解放される!
サラダにぬか漬けをプラス
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