私たち人間を一番“縛る”もの
今回のテーマは「仲間は大切だが、仲間に縛られるのは嫌」だ。
人間いかに、自由を求めておきながら孤独を恐れているか、という話だ。
自由というのは言わば何も持っていない状態だ。何も持ってないなら何にも縛られない。だが、それではあまりにも空虚で孤独だから何かを手に入れようとする、そして手に入れたらそれに「縛られる」ことになるのだ。
全裸が一番楽だが、それだと冬とか寒いし、急所も丸出しなので外敵に狙われやすい、さらに国家権力を行使され、社会的不利益を被ることもある、よって多少不自由でも服という名の拘束具を身につけて我々は暮らしている、それと同じだ。
そして、孤独を癒やすために手に入れた物の中では「人間」がダントツに「縛ってくる」のである。もし、庭で拾った玉砂利を恋人と呼ぶなら、大した縛りは生じない、たまに磨いて「素敵だ」など声をかけてあげるだけで良いだろう。向こうが「あたしのどこが好き?」と面倒くさい問いをしてくることもない。だが、人間相手だと、それだけでは済まない、相手、そして関係にもよるが何かしら縛りが生じるものだ。