銃声が響く中、巨大な鉄球が山荘の壁を破壊していく様子に、日本中が釘付けになった。
連合赤軍が巻き起こした「あさま山荘事件」である。
この事件をもって、学生運動を契機に始まった武力闘争の終焉を迎えたことが印象づけられた。
そのわずか数日前、笑福亭鶴瓶こと駿河学は、新たな戦いの舞台に足を踏み入れた。彼のモラトリアムは終わり、ついに笑福亭松鶴のもとに入門したのだ。
そして入門からわずか4日後、ラジオ出演が決まる。それ以降、鶴瓶の仕事は途切れたことがない。実は鶴瓶こそ、類まれなるスーパーエリート芸人なのだ。
そんな鶴瓶の入門一年目を振り返ってみたい。
1972(昭和47)年 21歳 笑福亭松鶴入門
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