人々が移動している様子をマクロ(巨視的)に、あるいはミクロ(微視的)に、データで捉え、分析することで何がわかるか。
ウェブサイトや携帯電話向けの経路探索・移動ナビゲーションサービス「ナビタイム」は、月間1350万人ものユニークユーザー(複数回訪問した人も1人と数える)を抱える。10年以上にわたって蓄積してきた膨大なデータとノウハウは、公共交通の最適化や街づくりのために活用され始めている。
まずはマクロ的分析の例。画像は昨年10月13日の16時20分に、経路検索の目的地として入力された場所を色で示したものだ。赤は検索実績が多い地域を示しているのだが、東京23区内や横浜市、さいたま市周辺などに加え、東京都の西部に大きな赤丸ができていることがわかる。
東京23区内や主要都市が「目的地」として検索されている中で急に「飛田給」が"赤丸急上昇"した
実はここにあるのは京王線「飛田給」駅(東京都調布市)。「味の素スタジアム」の最寄り駅だ。そしてこの日、17時からアイドルグループ・SMAPのコンサートが予定されていた。そのため開演1時間前に、飛田給駅の検索数は普段の何十倍もの数に跳ね上がったのだ。