創業180年、京都府宇治市の老舗茶屋である伊藤九右衛門は今年1月、酒類販売に本格的に乗り出した。
抹茶とチョコレートが入った「夜半のみどり」は、予約開始から5日で400本を受注。「売れ行きは非常に好調」(広瀬穣治経営企画部長)と満足げだ。
このヒットの背景には販売データの分析という裏付けがあった。
もともと同社は昨年5月に抹茶と純米酒でできた商品をテスト販売した。これが即日完売。だが顧客データや通販サイトのアクセスログを分析すると、驚きの結果が出た。男性の新規客を想定していたが、購入者の大半は30~40代の女性だったのだ。そこで女性向けの「スイーツのような酒」を開発、発売したのである。「今後は抹茶以外のお茶を使った酒も商品化していく」(広瀬部長)と期待を高めている。
顧客データなどを分析した結果、女性向けのチョコ入り商品を開発し、ヒットにつながった