初対面でジャブを打ち合う男たち
いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。
先日、ある男性が、僕が出したコンピレーションCDを見て、「林さん、ジャズも詳しいんですね」って仰ったんです。で、僕は「いえいえ。そんな詳しくないです。まあ好きなのを適当に聞いてるだけです」って答えたのですが、その男性は「マイルスだとどの辺りを聞きますか?」って感じで、ジャズの話になったんですね。
ニュアンスが伝わるかわかりませんが、これって「林はジャズのことをどのくらい詳しいんだろう」って探っている雰囲気でして、「ああ、しまったなあ」と思いました。男性同士って、こんな風に趣味の話をしているように見せかけて、どっちが詳しいかという「ジャブ」を打ち合うんです。
これ、趣味だけじゃなくて、「どういうお仕事されてるんですか?」的な話をしながら、「どっちが偉いか」とか「どっちの収入が上か」を探ったりしますし、どっちの学歴が上なのか、どっちのフォロワー数が上なのか、どっちの血筋が上なのかってことも探りあうことがあります。
この男性同士の「上か下か」の会話が僕、どうも苦手で、「もうどっちが上でも下でも良いから、もっと楽しい話しましょうよ」って思っちゃうんですね。そんなことを思っていたら、五百田達成さんのこんなツイートを見かけました。
男は男を上か下かで見る。
女は女を敵か味方かで見る。
五百田達成@「生まれ順/きょうだい型」 @ebisucareer 2017年1月13日
なるほど。そういうことなんですね。確かに女性同士が初対面で、「どっちがジャズに詳しいか」とか「どっちがいい大学を出てるか」って争った話はあまり聞きません。ただ、女性同士は初対面の時、「こういう男に媚びる女ムカつく」とか、「この人仲良くなれそう」とか「うわ、こういう女性、私をいじめるタイプ」とかというのを気にしているような感じがします。
さて、いままで何度か書いてきましたが、僕はどうやら「女性脳」らしく、車や時計やコレクションに全く興味がないし、地図が読めないんです。だから、そういう男性同士が争う「どっちが上か下か」ってどうも興味がないんです。そして、「相手が敵か味方か」っていうのをすごく気にしてしまいます。