作者の岡本健太郎氏はマンガの主人公そのままの好青年だった。
読者の皆さんは、雑誌イブニングに連載中のマンガ「山賊ダイアリー」をご存知だろうか。狩猟がテーマというほかに類を見ないエッセイマンガだ。作者であり主人公でもある岡本健太郎氏が東京から故郷の岡山県に移り住み、猟師となってさまざまな体験をするというその内容はハンターにとって大変興味深いものだ。 かく言うボクも連載当初からの読者で、山賊ダイアリーのために欠かさずイブニングを買い続けてきたほどのファンなのだが、作者の岡本氏に対して、実は他人と思えないほどの親近感を抱いていた。岡本氏の空気銃が中古のエースハンター口径5.0mmだということで、プリチャージ全盛の昨今、同じエースハンター使いのボクとしては、まずそれだけで仲間意識が生まれてしまう。
さらに、単行本の第1巻が発売された時、その帯に書かれていた「猟師、時々、マンガ家」というキャッチコピーを見て、ボクはちょっと驚いたものだ。ご存知ない読者がほとんどだとは思うが(笑)、不肖、小堀ダイスケのブログが「音楽家ときどき猟師」だったということもあり、何かこう因縁めいたモノというか、一方的に不思議な縁を感じてしまったというわけなのだ。 そんな山賊ダイアリーの生みの親である岡本氏。いつか会ってみたい!という気持ちが、ボクの中で日に日に強くなっていった。そうなると、相談するのはこの人しかいない。そう、岩田編集長である。山賊ダイアリーが生まれた岡山県に行って、岡本やその仲間たちの狩猟スタイルを見たい、というボクの企画に対し、岩田編集長の返事はいつもの通り明るかった。「それは面白そうですね〜!」
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