告白をする時に、いつ、何で、どのタイミングで、告白をすればいいのか、と悩む人は多い。そうして告白をして、振られた場合に、「電話じゃなくて、会って言うべきだった」とか「LINEで言ったのがまずかった」などと、告白の手段や状況のチョイスについて後悔している人も、わりとよく見かける。
何を言ってるんだろう、と思う。どう考えてもポイントはそこではない。
好きな人なら、いつどこで告白されてもOK
告白の仕方なんかで、結果は変わらない。変わるわけがない、と思う。
普通に、冷静に、自分のこととして考えてみればわかると思うのだけど、好きな人から「好きです」と言われたら、それがLINEであれ、電話であれ、手紙であれ、電報であれ、絶対に嬉しいし、好きな人から「付き合ってください」と言われたら、そんなのいつどこで言われても「OK」に決まっている。
そもそも、好きな人からそんな夢みたいな報告と提案をされたら、相当、舞い上がる。その方法やシチュエーションなど把握できないほど舞い上がる。「そんな大事なこと、LINEなんかで言わないでよ」とは思わない。
好きな人からの「好きです」とか「大好き」とか「愛してる」は、顔を見て言われても嬉しいけれど、LINEで言われるのも、すごく嬉しい。スクショして保管するし、眺めるとニヤける。全然「LINEなんか」って感じではない。
好きな人から告白をされて、手段がどうとか場所がどうとか台詞がどうというような、設定が理由で「ダメ」と言い出す可能性なんて、どう我が身を振り返ってもありえないだろうと思う。
私は朝方の布団で、たぶん今日告白をする気ではなかったんだろうけど今この人うっかり口から出ちゃった感じだよねっていうような告白を受けて付き合ったこともあるし、ロマンチックな夜景が見えるところでコレきっと凄くいろいろと考えて用意したんだろうなーというシチュエーションと長めの台詞で告白をされて断ったこともある。
「イエス」「ノー」はとっくに決まってる
大前提として、告白というのは、どう考えても、その時点での交渉ではない。
告白を受けた側は、その告白によって心を動かされたり、告白に対しての評価で「うーん、じゃあ、そうだな……今回の告白は総合的によくできていたから、よし、OK!」などと、その場で答えを出しているわけではない。
もうすでに「あなたならOK」と思っている所に「どうですか?」という確認としての「好きです、付き合ってください」が来て、心の中でスタンバイしてあった「OK」をそのまま渡しているだけだ。告白に対する「イエス」や「ノー」というのは、現場で生まれているわけではない。前日から、とっくに決まっている。
だから、すでに水面下で両想いになっている状況のみでしか「OK」はもらえない。「LINEで言ったのが、まずかったのかな」というのは、随分とピンぼけした反省で、問題のすり替えにも程があって「いや、そこじゃなくて、相手があなたのことを好きじゃないから付き合うのが無理なだけでしょ」としか言いようがない。
良くも悪くも、告白のやり方は決め手になどなり得ないから、そこに対して悩むのは無意味だし、両想いならどれだけチキンな方法を選んでも別にイケるから安心して好きな手段で告白に臨んでほしい。
なので当然、私は好きじゃない人から告白をされても付き合わない。
さらに言うと、好きな人であっても「付き合いたいほど好きではない」場合も、付き合わない。
付き合いたいほど好きではない、というのは、言い方を変えると、好き(だけど付き合いたくはない)、ということなのだけど、私にとってこの感情の位置づけは少し込み入っていて、決して、好きの度合いがショボいというわけではない。そうではなくて、私にとって、付き合うというのはハードルが尋常じゃなく高い行為なのだ。付き合うには、かなりの責任感と覚悟がいる。