A.クッキングパパの部下の女性は永久脱毛済! いっぽう、服に関してはファッション音痴がゴロゴロ……。そんななか、唯一おしゃれなファッショニスタは意外なあの人!
クッキングパパに出てくる女性たちは、大企業の事務系OLであったり、主婦であったり、どちらかというとコンサバ系や素朴系で、なかなか美容事情などが見えにくい。
しかし、私はあるエピソードを読んで、荒岩が率いる営業2課の女性たちの美容意識の高さに驚いた。あるとき、荒岩は取引先であり、友人でもあるイタリアのアパレルメーカー「ロメオ・アルフ社」のティートから自社ブランドの新作水着を営業2課の人数分もらう。そしてその日の終業後に、2課全員をビーチに誘うのだ。
○19巻 cook182 P6 あなたならどうする©うえやまとち/講談社
まじか。
私がもしこのとき営業2課の下っ端OLだったら、「いや~、今日は用があって……」「あっなんか、お腹が痛いです」などのウソ丸バレの理由を100個くらい並べてでも、回避せねばならない。終業後まで同僚たちと遊びに行かなきゃいけないのがダルいから、というだけの理由ではない。
最大の理由は、毛である。
女が水着を着るとき、普段から美容意識が高い女性でない限り、準備期間丸1日は欲しい。臑、腕、ビキニライン、人によっては背中や腿裏……各種ムダ毛の処理は手間がかかり、万全の注意が必要なのだ。絶対に過失は許されない。
しかし、金丸産業の女性たちはどうだ。
いきなり「これから海に行くぞ」と誘われてもみんな快諾、しかも、この日もらった「ロメオ・アルフ」の水着にみんな大喜び。他人にもらった水着、これはハードルがものすごく高い。
一度も試着したことのない水着はパンツ部分の露出具合など読めないことが多いのだ。だが営業2課の女子たちはそんなの余裕。初見の水着も余裕で着こなすのだ。
○19巻 cook182 P10 ザ・余裕©うえやまとち/講談社
答えはひとつ、彼女らはみんな永久脱毛済みなのだ。
当時は1989年、まだ景気のいい時代。金丸産業は、課の女子全員が永久脱毛済みということから、内勤OLであってもけっこうお給料がよいということがうかがえる。それとともに、いつでも臨戦態勢、他人に見せられる肉体をキープする金丸産業の女子たちはリア充なメンタリティの持ち主に違いない。
おしゃれなはずの夢子が……まさかのダサファッション!
こんな風に美容意識は並以上のクッキングパパの女性たちだけれども、ファッションとなると、少し事情が違う。
かつて荒岩率いる金丸産業営業2課いちの美女であり、いまは荒岩の部下・田中の妻である木村夢子。会社に勤めていたときは、景気のよい時代らしく洒落たスーツで出勤していた。
○3巻 cook30 P80 ボウタイブラウスに光沢のある上質そうな生地のスーツにクラッチバッグで遊び心をプラス。なかなかエレガント©うえやまとち/講談社
こんな夢子も田中と結婚すると魔法が解けたように「カジュアル下手」が露見するのである。