「ねぇ、クラッシィ。どうして、そんなに、結婚したいの?」
日曜日の昼下がり。代官山蔦谷書店のカフェ「IVY PLACE」でボーダーワンピを着たクラッシィは、さっきからずっと「いまデートしている3人の男は、誰がいちばん結婚に近いか」という話をしている。少し飽きてきた私は、常日頃から抱いていた疑問を投げかけたのだ。すると、彼女は、心底、不思議そうな顔をする。
「そんなこと考えたこともない。わたしたちには“結婚しない”っていう選択肢がないもの。恋愛したら、“本命彼女”しかなりたくないし、その先にあるのは、当然、結婚でしょう?」
いわく、「どうして結婚したいのか」なんてコトを考えているヒマがあるのなら、「結婚するためにどうすればいいか」を考えて実践したほうがいいという。
願望は人ぞれぞれだけれど、「結婚したくない女」「結婚しないと決めている女」はいまだ多くない。たいていの女は、理由がなくても、「結婚したい」のだ。私はいじわるな質問を続ける。
「結婚したい女には2種類いるよね。“その彼だから、結婚したい女”と“結婚そのものがしたい女”。クラッシィはどっちなの? っていうか、後者でしょう?」
しかし、彼女はみじんも悪びれない。
「もちろん、後者。“結婚”がしたいの。理想の条件を備えていて、そこそこ気が合って、できれば、好きな男とね」
ブレないCLASSY.の結婚道
多様・細分化したメディアにおいて、王道かつメジャーな女性誌ほど苦戦が強いられる中、それでも好調をキープしている雑誌がいくつかある。そのひとつが、アラサー向けの女性ファッション誌『CLASSY.』だ。
揺らがない人気の理由は、“女子の夢=結婚したい!”にきっちりコミットし続けているから。「恋愛しない若者が増えた」とか、「結婚だけが女の幸せじゃない」と言われて久しいけれど、「結婚」はいまだ王道である。他のメジャー女性誌もほとんどは、「結婚したい」女子に向けて作られてはいる。しかし、CLASSY.は、気合いが違う。