“反知性主義”に陥らず
自らのスペックを高めよ
さとう・まさる/1960年、東京生まれ。同志社大学大学院神学研究科修了。元外務省主任分析官。2005年に『国家の罠』(新潮社)を上梓して以降、旺盛な執筆活動を続ける。著作は、共著も含めて150冊。
──最近は、“反知性主義”というフレーズをよく耳にします。佐藤さんは、過去の著作で反知性主義の危険性を指摘してきました。
ええ。反知性主義とは、「実証性や客観性を軽視もしくは無視して、自分が欲するように世界を理解する態度」のことを指します。
反知性主義は、2012年12月に第2次安倍晋三政権が誕生後、日本の政治エリートの間で急速に広がっています。例えば、13年7月に麻生太郎副総理が「ナチスの手口に学べ」と発言したことなどが典型的です。昨今の国際情勢では、こうしたことで国益を損なう恐れがあります。実際、この発言は、国際問題に発展しました。
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