結婚そして離婚に伴う「名前問題」って厄介だ。私の周りではこのところ、結婚後も旧姓をビジネスネームとして使い続ける友人が増えてきている。
新婚なんて言ったら、安室奈美恵じゃなくとも「永遠という言葉なんて知らなかったよね」とつい口をついて出るくらい永遠に続く幸せに出会えたと錯覚する時期である。特に面倒ごとをこなせばこなすほど幸せの手応えを実感できるというもので、SNSのステータスや名字の変更、結婚報告の写真つきハガキの送付、さらには「名字が変わりました」のご連絡メールを方々に出すなど、そういうことを一つひとつやりたくなってしかるべきなのだ。ところが、万が一に備えてそれをやらない、永遠がなかったときをあらかじめ視野に入れることのできる彼女たちの冷静さには、つくづく頭が下がるというものである。