2008年秋のリーマンショックから立ち直った業界は、全体の4割にすぎない──。
今回、5年後の平均年収をはじき出すに当たって、上場企業を98業種に分け、その業種の成長性を年収の伸びに反映した。成長する業種に属する企業の給料は上昇するという理屈だ。この成長性とは、リーマンショック前の2007年度と直近の11年度で、各企業の売上高を比較。その変化率の平均を取ったものである。
その結果が表1‐3で、トップ10とワースト10をまとめてみた(98業種のランキングは、「Part 4 最新!平均年収ランキング」の表4‐2「98業種別売上高増減率ランキング」を参照)。
最も成長性が高かったのはネット関連業界だ。
トップは「ポータルサイト運営業」で65%アップ、有名サイトを展開する企業が名を連ねている。
例えば医療情報専門サイト「エムスリードットコム」を展開し急成長しているエムスリーやカカクコムなどだ。
「広告・メディアコンテンツ関連業」(43%増)や「デジタルコンテンツ関連業」(24%増)も上位にランクイン。ソーシャルゲームやインターネット広告企業が成長を牽引しているのだ。さらには、ネット通販を含む「小売業(通販・宅配)」(21%増)も顔を出した。