『SF本の雑誌』と『超弦領域』をひっさげて乗り込んだのは、第48回日本SF大会が開催される那須塩原温泉。
会場のホテル・ニュー塩原に着くなり、ロビーでテレビマン・ユニオンの取材クルーと合流。なんでも、7月25日放送のNHK‐BS「週刊ブックレビュー」でSFを特集するんだそうで、本誌編集長の談話や、円城塔、山田正紀のインタビューを収録したらしいが、その一環として、SF大会も取材したいってことで、不肖・大森がレポーターに指名されたのである。ピンマイクをつけ、カメラと照明と音声を従えていきなり突撃した先は、カフェ・サイファイティーク主催の理系ホストクラブ「バー貴腐人」。昭和の香り高い本物のクラブを借りてデイタイム営業しているだけあって、たいへんゴージャスな雰囲気。
「こちらのお店はどういうシステムなんでしょうか?」
「各テーブルにハカセがついて、お相手させていただきます」
と説明するフロアマネージャー(推定)の尾山ノルマ氏。テーブルでは、N島ハカセと灰原ハカセにお相手していただく。お世話様でした。
取材のあと、ディーラーズ・ルームを覗いているうちに星雲賞授賞式がはじまる。途中から入ったら、加藤直之氏の挨拶が大ウケで大変な盛り上がり。続く内藤泰弘氏のビデオメッセージがまた爆笑。いわく、受賞の第一報が入った夜は中野のメイドバーにくりだして豪遊し、「星雲賞作家の酒が飲めないのか!」と受賞の威光を笠に着まくっていたところ、最近では周囲から“星雲たん”と呼ばれている。イーガンと会ったら同じ星雲賞仲間として語り合いたい──などなど。